2010年09月23日

英米関係とはどのような関係か

日本にとって最も大きな(国としての)存在は、アメリカです。しかし、日本は、アメリカにとっての最も大きな存在ではありません。

同じように、イギリスにとっても最も大きな存在はアメリカです。そして、アメリカとイギリスの関係は「特別な関係」(special relationship)とよく言われます。この意味では、日本の状況はそれほど特殊ではないのだと思います。

ただし、イギリスには日本とは違う重要な点があります。それは、この「特別な関係」はイギリスにとってはアメリカ一国だが、アメリカはたくさんの国を相手に「特別な関係」を持っていることが広く実感をもって理解されている、ということです。

英新聞Guardian紙は、この英米関係を、女たらしの誠実な妻(the faithful spouse of a philanderer)と呼んでいました。「特別な関係」はかつてはポジティブなニュアンスだったようですが、この表現に見られるように、「特別な関係」は今やイギリス国民にとって不愉快なニュアンスを帯びるようになっているようです。

7月のことになりますが、新しく首相に選ばれたキャメロンが、オバマと初会談した際に、イギリスのことを、アメリカの弟分(junior partner)と発言し、波紋を呼びました。

イギリス国民にとって、現状の英米関係でイギリスが「弟分」であることは、(大変悔しいが)認めざるをえないところのようです。しかし、それをイギリスの首相がわざわざアメリカの大統領に会いに行って言明するということになると、意味が違ってきます。

さらに悪いことに、キャメロンは、1940年においてもイギリスはアメリカの弟分として行動していた、と言ったそうです。しかしイギリス人にとっては、その当時は(まだ)大英帝国として世界大戦の中心にいた時代です。具体的には、当時イギリスがドイツ軍を相手に防衛線を張っていたにもかかわらず、アメリカは参戦すらしていなかったのですから、弟分呼ばわりされるいわれはない、という論理になります。

総じたところは、認めたくない本当のことを自分たちのリーダーに卑屈な形でいわれたことが、イギリス人にとっては屈辱だったのだ、と見ています。

(2010年9月12日 小野昌弘@masahironoつぶやきより, http://twitter.com/masahirono

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2010年09月22日

なぜ怒りがアメリカではなく鳩山にむかったのか

鳩山政権が崩壊した直後の話。私はメキシコ人とインド人と3人でパブでビールを飲んでいました。

私は鳩山政権が崩壊して、同じ民主党政権なのに似ても似つかぬ政権になってしまったことを愚痴のように話していました。

鳩山首相が、普天間問題、つまり、アメリカの基地を減らすことを公約にして、アメリカと衝突することをいとわず努力していたが、日米の合意の内容は、アメリカの主張そのまま、鳩山が100%譲歩したことを話しました。

そして、日本国民の怒りが、なぜか、アメリカに対してではなく、鳩山に向かったのだ、と言っただけで、メキシコ人とインド人の二人ともが顔を覆って悲しんでくれました。彼らは何が起きたかそれだけで十分に理解したのです。

彼らは言いました。そういうことはよくある、そして、国民のためにはたらく政治家がやられてしまう、と。

何故彼らが、普天間問題で鳩山政権がつぶれた本質が一瞬にして分かったのか、それは、彼らの国が、植民地としての経験がある、あるいは今属国として生きているからだ、と私は理解しています。その意味で日本の状況は特殊ではない。

実際、この話題のあと、友人のメキシコ人はいかにアメリカが政治経済の様々な分野でメキシコの富を奪っているかについて話してくれました。そして貧困層がなくならないのは、アメリカによる収奪のせいだ、と話していました

もう一度つぶやきます。なぜ、あのとき、怒りがアメリカに対してではなく、鳩山に向かってしまったのでしょうか。

(2010年9月11日 小野昌弘@masahironoつぶやきより, http://twitter.com/masahirono

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posted by 小野昌弘 at 05:35| Comment(0) | TrackBack(0) | 政治・社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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